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■Lucyみさおの逃亡日記カラコルムハイウェイ編VOL6:まだまだ夜は始まらない■ DATE:2005.08.09-10 南疆鉄道 REPORT&PHOTO:Lucyみさお |
20時近くなっても外はまだ随分と明るい。
天山南路の緯度は昨年旅したモンゴル南ゴビとほとんど変らない。 おまけに経度は随分と西に寄っている。 日の落ちるのは恐らくまだ先だ。 列車は北京時間で運行され、人々の体はそこからマイナス二時間の新疆時間で動いている。 腹時計はそろそろと晩飯の時間を告げる。隣のネエチャンはカップラーメンにお湯を入れ、向かいのアベックはウィグルのパンやザーサイ、ブドウをテーブルに広げて食べ始めた。私は残り少なくなったミルクパンを黙々と食べる。 旅は道連れ世は情け。乗客一同ディナータイムを迎えた列車はなんとも賑やかなことになっている。あっちでワイワイこっちでワイワイ。万国共通、メシは大勢で喋りながら食うのが最高に美味い。アベックの隣のニイチャンは私に何やら話しかけるも、こちとら全く言葉がわからない。英語はまったく通じない。それでも負けじと笑い声だけで参加する。 車内販売のネエチャンはカップラーメンからビールおつまみザーサイまで一杯に詰め込まれた赤いカゴを両手に大声を張り上げ車両を前へ後ろへ行き来する。このほか中華料理のランチボックスにラーメンの出前まで、食い物だけは絶えず必ず手に入る。 車両にはカップラーメンのいいにおいと乗客の賑やかな騒ぎ声が充満し、それと同時にゴミは床にたまっていく。向かいのアベック、ブドウの皮は足元へ。通路を挟んだ隣のニイチャン、ビールを片手に木の実の皮は足元へ。どこからともなくコロコロ転がるカラになったペットボトル。アベックの隣に一人で座ったニイチャンは気持ちよさげに歌を歌いながら時折床へタンを吐く。テーブルの上のトレイにはザーサイのカラ袋やら何やらかにやら。 ウルムチを出て約4時間。既に車両はゴミだらけ。 いったいこれどないするんやろ? まさかカシュガルにつくまであと19時間、こないしてゴミだめになっていくんやろか? お食事タイムが終わった頃を見計らい、またあのペコちゃんが今度は大きなゴミ袋を持ってやってきた。乗客は慣れた手つきでそこにトレイのゴミをあけ、手元足元のゴミもどんどん放り込む。あっという間に机の上にゴミはなくなり、ペコちゃんは一杯になったゴミ袋を引きずって階段を下りていく。 ほどなくして今度はまたペコちゃんが、ホウキを持って現れた。車両の前から順々に、テーブルの下、シートの下、乗客に足を上げさせ、隅から隅まで丁寧に掃いていく。車両の端、階段の手前にはあっという間に驚くほどのゴミの山。ペコちゃんはそれを器用にちりとりで回収し瞬く間にゴミ袋に入れてまた階段を下りていった。 随分と手際がええもんやなあ。 ペコちゃんの強引ながらも手早い掃除に感心していると、またペコちゃんが今度は濡れたモップを持って登場した。そしてまた、例のあの強引さで車両の隅から隅までモップをかけていく。あっという間に床は発車したばかりのようにツヤツヤになった。 掃除も終わり、キレイになった車内で、腹を満たした乗客はまた一層エネルギッシュに賑やかになっていく。 向かいのアベックは何やら怪しげにいちゃつき始め、二人でブドウを頬張っては皮を足元に捨て、隣のネエチャンはオヤツの煮卵を美味そうに食い、アベックの隣のニイチャンはまた大きな声で歌を歌ってはタンを吐く。通路を挟んだ隣のニイチャンは休むまもなく木の実を食い続け皮をぱっぱと捨てていく。 北京時間21時。まだまだ夜は始まらない。 ■車両担当スタッフペコちゃん■ 乗車するときに派手なタスキで乗客を案内していたペコちゃんは切符のチェックから停車駅のアナウンス、そして車両清掃まで全部こなしてしまう車両担当女性スタッフ。 制服は白いブラウスとスカイブルーのパンツでとってもさわやか。 しかしその働きっぷりは見事です。 ウルムチから終点カシュガルまで約23時間。 その間5回くらいは清掃タイムがあったと思いますが、すべて彼女がやっていました。もちろん、真夜中の停車駅のアナウンスも。 長時間労働をイイとかワルイとかいのではなくて、長時間くたびれずに働ける体力というかパワーというか、そういうのがあるっていうのは凄い強みやとつくづく実感。 ■賑やかな車内■ 中国にお出かけになったことのある方ならご存知やと思いますが、中国の人って基本的に賑やかです。普通に話しをしてても賑やかです。それは言語の持つ特性もあるし、声のでかさもある。 昨年上海へ行ったとき、現地ローカルの観光バスに乗ったんですが、こちらは随分と静かでゴミもなかった。地下鉄は賑やかでしたが、まあ、大阪あたりと変りません。 しかし、この南疆鉄道は凄かったですわ。 上海と内陸部とでこんなに違うんかあ、と驚いたもんです。 ■食い物の話し■ 南疆鉄道に乗る限り食い物の心配はありません。 車内販売はしょっちゅうあるし、駅に停車するごとにホームの売店で食い物が買えます。 NO:7 ちょいと早めの目覚まし時計 |
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