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■Lucyみさおの逃亡日記カラコルムハイウェイ編VOL13:えらいこっちゃ■
DATE:2005.08.11 カシュガル
REPORT&PHOTO:Lucyみさお
朝10時に国際バス乗り場で明日のススト行きバスチケットをゲット。
窓口で発車時刻を確認するのにさてどういったもんかとガラスに顔をくっつけモジモジしていると英語で普通に尋ねられ思わずほっとする。
考えてみればここは「国際バス」のチケット窓口。英語が通じるのはアタリマエに近い、けれどこの国では随分と稀有な喜び。

今日の予定は何もない。週末のバザールを見逃してしまっては何をどう見ていいのやら、それすらもわからない。大通りはすっかり中国らしく区画整理されていて面白くも何ともない。それでも多分動いていればきっと何かに出会えるやろう。私はバスを二台乗り継ぎ香妃墓(アパク・ホージャ)へと向かった。

香妃墓は16世紀新疆イスラム教白帽派の指導者アパク・ホージャとその一族の墓。緑とブルーのイスラミックタイルで飾られたモスクの中にはこれまた色とりどりの布に包まれた棺が並ぶ。ただこれは1974年に修復された新しいもので、味のあるのはやはり古い木造の墓。色のはげた柱や天井を見ながら当時の色彩に思いを 馳せる。

基本的に墓の敷地内にある建物はすべて撮影禁止。
これは多分フラッシュの問題(著作権の問題があるとは思えない)。
図々しい私はフラッシュをたかずに係員のすぐ目の前で撮影を繰り返す。
係員は邪魔にならないように体をよけてくれる。

一通り撮影を終えた後、花園のベンチに座って休憩する。
男が一人、離れたベンチに腰掛け本を読み、女が周囲の柵にたわわに実った青いぶどうをつまんで食っている。その風景にのんびりと気持ちを預けながら、もう片方でさて困ったなあと思案した。理由は簡単。目的が見つからない。

−こういうときっていったいどないしたらええのやろ。

私はいつもその時その時に見たいことやしたいことがあって旅に出た。
限られた時間の旅はいつも早足で目的に向け駆け抜けるようなものだった。
私は退屈することさえ知らなかった。

しかし今回は違う。
私は旅の目的にたどり着くまでに充分な時間を用意した。
周囲の環境の変化とともに、やっとそうすることが許された旅でもあった。
夢にまで見た気まぐれなバックパッカー。
そして今、私はその第一ポイントでありあまる時間をもてあましている。

−えらいこっちゃなあ。

この瞬間、私は過去から数えて8回の旅で一巻したテーマが何もなかったことに初めて気付いた。
■香妃墓(アパク・ホージャ)

16世紀新疆イスラム教白帽派の指導者アパク・ホージャとその一族(5代72人)のお墓です。香妃墓という名前は乾隆帝のウィグル人妃香妃がここに葬られたという「誤報」によってつけられたとか。

観光の目玉はイスラミックタイルの美しいモスクですが、個人的には木造の古いお墓のほうが味わい深くで好きです。
 
敷地は結構広くていくつかの墓や果物のない果樹園なんかもあります。
入場料は全部込みで25元(約375円)。

No20のバスの終点です。人民広場から1元(15円)
エキゾチックな町外れで下ろされますが、他に何もないので迷子になりようもありません。

売店のお姉さんは英語が達者です。すげー美人。

■バスの乗り方

バスは運転手と、車掌さん代わりの女性がワンセットで運行しています。
乗ったら降りる場所を伝えて車掌さんに料金を支払います。
街中なら1元で大抵のところへいけます。

基本的に英語はおろか中国語も通じない場合が多々あります。
私は常に英中表記のバスマップを携帯していて、乗るたび目的地を指差して見せたのですが、中には中国語が読めない人もいました。でもそういうときは大抵乗客の中の誰かが変りに読んでくれます。

■文字と言葉

カシュガルというところが中国の管理下にあるにも関わらずすごくカシュガルらしいのは、文字と言葉を守っているからということも理由の一つだろうと思います。町中の看板などは基本的にウィグル文字です。

言葉や文字は民族がその民族であり続けるために必要不可欠な文化だろうと思います。(ハワイのように長い間文字を持たなかった文明もありますが、彼らにはその代わりに「フラ」がありました)

何かを考えるとき、何かを判断するとき、自分にとっての判断基準である絶対値0,0(アイデンティティと言い換えてもいいかもしれませんが)これをしっかりと確立し、維持するためにも、文字や言葉は必要不可欠でしょう。

NO:14 じたばた動かずメシを食え

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