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■Lucyみさおの逃亡日記カラコルムハイウェイ編VOL16:降りなあかんねん■
DATE:2005.08.11 カシュガル
REPORT&PHOTO:Lucyみさお
バスは開放南路ぞいに広がるオールドタウンを抜けて進む。
窓の外には車やバイクの修理屋、塗料屋その他モロモロ「油くさい」店が並ぶ。
その様子は今までアジアの国々で見てきたそれとほとんど変らない。
多分これがアジアのデファクトスタンダード。

やがて人民公園が見え始めると、個人商店街はだんだんビル街になり、中国らしい四角四面のデパートや銀行が現れる。
このペースで走れば北十字までおそらくあと15分もかからん。
思った以上に狭いこの街でほんまにウチは見たいもんを見つけられるんか。

人民公園を過ぎるとやがて西にエイティガールモスクが見え始める。
この人だかりは昨日も見たしここへも来た。でもこれやない。

やっぱりあらへんのかな。

あと数分で通り過ぎるであろうエイティガールモスクを運転席の窓の向こうに眺めながら、私は何気なく自分の座っているほう、つまり東側の窓を見た。

ひょ?

エイティガールモスクと開放北路を挟んだ反対側の狭い通りに大量の人の頭がうじゃうじゃ動いている。

へっ?

モスクに集まる人の雰囲気とは全く違う。
うじゃうじゃごじゃごじゃとした人くさい土臭いニオイがそこいらじゅうからからむんむんと湧き出している。

何やあれ?


・・・・。


降りなアカン、とにかく降りてあそこに行かな。

ワケのわからない、でも見た以上ウチはあそこに行かなアカンのやと、自分でも説明のつかない「奇妙なせっつき」につつかれて本能的に私は助手席から体をずらし降り口のほうへと向けた。

「ここや。ここここ。降りるねん降りるねん、ウチ降りなあかんねん。」

そして、鞄を抱え、ドライバーと車掌のネエチャンに英語とボディランゲージで「降りるねん、降りなあかんねん」と繰り返し、やがてエイティガールモスク前でバスは停まり、私が助手席を立とうとしたその瞬間。

「なんちゃらかんちゃらあんちゃらかんちゃら!(まだ北十字ちゃう)」

ドライバーと車掌のネエチャンは親切に私を助手席に戻した。

NO:17 これやがな

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