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■Lucyみさおの逃亡日記カラコルムハイウェイ編VOL24:きらきら星■
DATE:2005.08.13 ススト
REPORT&PHOTO:Lucyみさお
ヤミ両替のオッサンと問答の後、バカ高い1000RSで手打ちして、タクシーでカリマバードへ向かう。    
   
昼と夜との境目、たそがれ時。    
私が一番大好きなこの曖昧な時間を飛び越えるかのようにタクシーはフルスピードで突っ走る。    
   
空はすっかりたそがれどきの終わりを迎え、フロントガラスの真正面に群青の夜が広がり、大きな一粒の光が映し出された。    
走っても走ってもそれは消えることなく、そこに輝き続けている。    
   
「飛行機?」    
   
私は若くてハンサムなタクシーの運転手に尋ねた。    
   
「いいえ、星です。」    
   
彼は前を向いたまま笑って答える。    
   
それは今まで見たこともないほど大粒の一番星だった。    
   
   
昨年、私はモンゴルのゴビ砂漠で広い夜空一杯の星を見た。    
あの時はただその迫力に打ちのめされ、黙って見上げているだけだった。    
   
今ここで見ているこの星は、決してあの星空ほど迫力のあるものではない。けれど大粒にぽつんと輝くそれは、まるで昔読んだ御伽噺に出てくる星のように懐かしい。    
   
   
Twinkle, twinkle, little star,    
How I wonder what you are!    
   
街灯もない、舗装もされていない、片側は断崖絶壁でちょっとでもハンドルを切り損ねれば一巻の終わりという標高7000m級の山々に囲まれたハイウェイを走りながら、何故か私はこんな歌を思い出し小声でふんふんと口ずさむ。    
   
Up above the world so high,    
Like a diamond in the sky.    
   
昔付き合っていた男に、冗談交じりにダイヤの原石をせがんだことがある。    
お金を出して買えるモンなら私は自分でも買える。そんなモンは欲しくない。    
私が好きなら、アフリカに行って私のためにダイヤの原石を掘ってきて頂戴。    
   
結局男はアフリカには行かず、代わりにいくつもの高価なアクセサリを買って贈ってくれたけれど、所詮そんなものに価値はなかった。    
   
今、私は夜空に輝く大粒のダイヤモンドを手に入れている。    
その気になれば、一人でアフリカにでも行けるやろ。    
   
Twinkle, twinkle, little star,    
How I wonder what you are !    
   
やがて思っていたよりも随分早く、夜中の9時頃、タクシーはカリマバードのワールドルーフホテルに到着した。
■Twinkle, little star,■    
   
Twinkle, little star,    
作詞 Jane Taylor (1783年〜1824年)    
フランス民謡    
日本では「きらきら星」で有名    
   
   
Twinkle, twinkle, little star,    
How I wonder what you are!    
   
Up above the world so high,    
Like a diamond in the sky.    
   
Twinkle, twinkle, little star,    
How I wonder what you are !

NO:25 風の谷

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