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■Lucyみさおの逃亡日記カラコルムハイウェイ編VOL27:サンライズに間に合えば■ DATE:2005.08.15 カリマバード REPORT&PHOTO:Lucyみさお |
朝4時半、暗闇の中、ホテルの前で既にドライバーは待っていた。
彼に手をとってもらい閉ったゲートを越える。 体も大きいが手もまた随分と大きい。 かなり走りこんだジープをスタートさせながら「もしかしたら日の出に間に合わないかもしれない。でもゆっくり走るからね。」と彼は言った。 昨日本屋の帰りに立ち寄ったツーリストで私は今朝のジープツアーをアレンジした。ここに来るキッカケを作ってくれた人からサンライズの美しさを聞いていた私は、これだけは外せないと思っていた。 「サンライズを見た後、いくつかの村をトレッキングしますか?」 当然のようにツアー会社のスタッフは薦める。 しかしこちとら、わずかなトレッキングすらできるようなカラダじゃない。 ちゃんと肺に問題がありトレッキングは出来ないことを伝えた上で、サンライズの後、ホッパー氷河を見るツアーを組んでもらった。 約束の時間は4時半だったと思う。 けれどドライバーは私が遅れたと言う。 どこかで食い違いがあったのかもしれない。 そんなことを今ここでウダウダ言っても仕方ないので、私はただ「ごめんね」とだけ言って、後はすべて彼の判断に任せることにした。 ジープ一台がギリギリ通れる程度の、街灯もガードレールもない。 ただ山を切り崩しただけの蛇行する急勾配の驚くようながたがた道を断崖絶壁にタイヤ半分はみ出しながら、ジープは前後左右にぐらんぐらんと揺れつつ、ゆっくり、しかし確実にどんどん山を登っていく。 時折朝の農作業へと向かうらしき村人とすれ違い、その度にドライバーはクラクションを鳴らし、窓から顔を出して「おはようございます」と挨拶する。 「間に合いそうだね。」 40分も走ったかどうか。 遊園地のアトラクション並みの山道だったにも関わらず、彼のドライブはとても丁寧で私に全くストレスを感じないまま、あっというまに私たちは随分と高い丘の上(山の上)にあるヒルトップホテルの駐車場に到着した。 あたりは白み始めている。 ジープから降り、改めてそのうす明るさの中で、彼の操る、走りこんでポンコツになった車体を見て安心した。これなら何の心配もなく彼に安全を任せることが出来る。 一緒にジープから降りた彼は、暗闇の中で見たよりもずっと大きく手足の驚くほど大きな、ハンサムな青年だった。 で、どこからお日さん上がってくるのん? てっきりこの駐車場から見るとばかり思っていた。 彼は「こっち」と言いながら、まだ高い場所にある丘を上りだす。 え? その急な勾配と岩と砂しかないような足場の前で、目を点に、カラダを岩にして固まっている私に彼はもう一度言う。 「この丘の上(ヒルトップ)から朝日を見るんだ。」 昨日ツアーアレンジの時に、確かにトレッキングは出来んと伝えたはず。 まあええ、どっかで行き違いがあったんやろ。 私は覚悟を決めて丘を上り始めた。 しかし5歩上がったところであっけなくストップした。 呼吸よりも先に足と腰が動かなくなっていた。 こういう場合、どないしたらええんやろ。 とりあえず私の前で黙って立っているドライバーに向かって「うへへ」と笑い、今の状況をごまかしながら、さてどうしたもんかと思案する。 わずが10mかその程度やろうになあ。 それでもこの勾配はキツイ、キツ過ぎる。 もう少しで「I can't!」と言いそうになった時、ドライバーが黙って手を差し出した。 そのあまりにも自然な姿に私も思わずその手を掴んだ。 そして、まるで歩き始めの小さな子どものように、大きな彼の手に引きずられるまま、私はずるずると丘を登った。 ■サンライズツアー■ 朝、ホテルでピックアップしてもらってサンライズヒルまでドライブ、そこで1時間ばかし朝日を楽しんだ後、ホテルで朝食。 その後、フンザ川、Nager村、ホッパーリバーを越えてホッパー氷河を見に行きます。 氷河は崖の下にあるので当然その往復はトレッキング。 その後、ホテルまで送ってもらいます。 朝4時半〜13時くらいまで。 だいたい8〜9時間くらい。 ドライバーとジープのアレンジで40USD 食事はドライバーと自分の分を実費負担。 前日、私が自分でジープをアレンジしたことを知ったホテルのスタッフは値段を聞いて「Not too much!」と驚いていました。 大抵のホテルでは自前かもしくは仲間がジープを持っているのでツアーアレンジが可能だと思います。 フンザエリアは非常に広いので、ジープなど機動力のある乗り物を使って、美しい風景に出会える場所など散策されればより一層、楽しめるんではないかと思います。 英語が達者なら、ジープとガイドだけ手配して、後はその時のお天気に合わせて鼻の向くほうへ行ってみる、なんてことも可能でしょう。 これはフンザに限らずですが、キレイなジープ(バスでも)は=経験の浅さを意味します。 だから、多少クッションが悪かろうが、車体がへこんでいようが、極力ポンコツの走りこんだ車のほうが安全だと私は思っています。 NO:28 朝と夜の境目 |
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