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■「ITビジネスを"相手ビジネス"にするために」031号
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■□ 週刊 ITビジネスを”相手ビジネス”にするために □■
──  http://www.livelovelink.com/adachi/  ─────────────

                      VOL:031
                      発行:足立明穂
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 みさお@編集人です。
 今年も残すところあとわずかとなりました。
 先週末、納会を終え、これから年末いっぱいまで迎春の準備に
 オオワラワの方も、何言うてまんねん、こちとら31日まで
 ちゃーんとお仕事でんがな、という方も、何はともあれ、大晦日
 まで、2003年を思いっきり楽しんで下さいね!

 さて今日は、筆者がこの一年を振り返りながら、今後ますます
 広がっていく情報化社会の中で、「情報」をどう受け止めるか、
 を、皆さんと一緒に考えたいと思います。
 
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 ■情報に振り回された1年■

  足立明穂
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  年末になると、マスコミ各社は、今年の10大ニュースという
 特集を行う。いろいろな事件があったと思うのだが、それらを見
 ていて情報に翻弄されたニュースが多いようにも思う。テロは、
 その最たるものではないだろうか?テロは、情報錯乱が目的であり、
 何が本当で、何が嘘なのかを見抜けなくしていき、噂やデマで混乱
 させていくのである。さて、ITが進むことで、そういう点はどう
 考えるべきなのか?今年最後の締めくくりは、情報というものに
 ついて見てみよう。

  マスコミの影響力というものを論じるときに引き合いに出される
 ”火星人襲来のニュース”がある。アメリカのラジオで、オーソン・
 ウェルズ原作のSFをラジオ番組として放送し、そのドラマの中で
 ”緊急ニュースです。火星人が襲撃して来ました!”というシーン
 があり、それを聞いた人たちがパニックに陥って、家に立てこもっ
 たり、ライフルで武装して空を見上げながら構えている人たちが
 出てきたという有名な話だ。

  この事件から、マスコミの与える影響や、人々の群集心理の恐ろ
 しさなどが論じられることが多い。情報という観点から見ると、
 やはり、情報をどう受け止めるか?というのが非常に重要であると
 いうことが見て取れる。

  日本でも、過去にオイルショックの時に、”トイレットペパーが
 なくなる”というデマが流れ、全国でトイレットペーパーが店頭から
 消えるという騒ぎもあった。また、SARS騒ぎの時も、マスクが
 飛ぶように売れたり、金目鯛の水銀残留量が問題になると、みんなが
 一斉に魚を食べなくなる。噂が噂を呼んで、破綻した企業もある。

  ITが進むことで、恐ろしく感じるのは、より情報が単純化され
 て、広まるのが早いにも関わらず、情報源が特定できない、つまり、
 信憑性が計れないものが増えていることである。

  例えば、今、読んでいるメールにしても、筆跡が分からない、
 つまり、筆跡という視覚情報は削除されて、より単純化された情報
 だけが届いてしまう。手書きの文字だと、筆圧や、文字の大きさ、
 書いている紙などいろいろな情報があり、それらから無意識にいろ
 いろな判断をしているのだが(男性か女性か、大人か子供か、個人的
 なものか、企業からきているものなのかなど)、電子メールでは、
 内容しか判断する情報はない。

  さらに、最近は、動画や音声も簡単にデジタル化することができ、
 パソコンの性能が上がったこともあって、映像を編集したり、画像
 加工したり、音声も変えることが簡単にできてしまい、今までは、
 真実を写していたと思っていたものが、必ずしもそうではないという
 時代に入ってきた。

  テレビや映画の中では、コンピュータ・グラフィックス処理は
 当たり前のように行われており、何が本当で、何が偽物か区別でき
 ないような状況である。犬や猫が喋ったり、よちよち歩きの子供が
 大人顔負けの演技をする一方で、本当にすばらしい技を持っている
 人たちが訓練に訓練を重ねて演出しているものもある。

  個人でも、携帯電話のカメラ画像に、動画も撮影でき、それを
 パソコンで加工して、メールに添付して配布することもできるように
 なっている。そんな画像や動画があふれていくと、どこまで何が本物
 か分からないのではないだろうか?

  これから、デジタル化がどんどん進み、インターネットの回線が
 太くなることで、音声や動画も当たり前のように流れてくる世の中に
 なるだろう。その中で、何が本当の情報で、何が偽りの情報なのかを
 見抜く力が、より強く求められる。

  ”百聞は一見にしかず”という諺があるが、その意味が、すごく
 難しくなっている時代のように感じる。先にも少し書いたが、戦争の
 写真や映像などは、情報統制下で撮影されたものや、意図的に流され
 たもの、戦略的に編集して放送されたものなど、いや、そういう情報
 しか入ってきていない。その中で、本当はどうなっているのかを見抜
 くのは至難の業である。

  ITでより多くの情報が簡単に手に入り、本当なら、現場に行か
 なくてもいいということであるはずなのだが、それが進むことによって、
 逆に、”一見”ではなく、実際に行って自分の目や耳や体で感じ取ら
 ないと理解できない”一体験”が重要視されるようになるのではない
 だろうか?

  足立明穂 (あだち あきほ)

 ※このコラムの著作権は足立 明穂に属します。
  本人に許可なく転載、転用等をすることを禁じます。

 【著者プロファイル】

  足立明穂 (あだち あきほ)
  1962年、京都で生れる。神戸で育ち、社会人になってからは、関東
  で生活していたが、現在は、京都に在住。1992年に米国カルフォル
  ニアに出向し、インターネットに触れる。その大きな可能性に衝撃
  を受け、それ以来、インターネット関連のビジネスに従事。
  プロバイダーの立ち上げ、Webコンテンツビジネス、インターネット
  での動画配信、ポータルサイト構築・運営などを経験。
  現在、これらの経験を活かし、インターネットビジネスでの成功の
  方程式を模索中。また、システム監査を目指して勉強中。

 
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 ■編集後記■

  私は単細胞なので、”一つだけの情報”はカンタンに信じて
  しまいます。まあ、それによって痛い目もケッコウして来ま
  したから、今では”とりあえず他の情報も”仕入れるように
  しています。で、いくつかの情報を比較しつつ、自分の知識
  や経験(そないにないけど)を照らし合わせた上で、その情報
  を自分なりに判断するようにしています。つまり、自分なりの
   「物差し」ですね。 

  「物差し」が未熟だと、情報の内容を判断する目盛りも曖昧に
  なり、結果、情報に振り回されやすくなります。
  足立がコラムの中で言っている「一体験」とはこの「物差し」
  を成熟させるためには必要不可欠なことだと私は思います。
  
  今年も「週刊ITビジネスを”相手ビジネス”にするために」を
  ご購読いただき、誠にありがとうございました。
  次号は1月5日の発行を予定しています。
  どうぞ皆様、良いお年をお迎え下さいませ。
  
  (みさお@編集人)

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 【週刊ITビジネスを”相手ビジネス”にするために VOL:031】

  発  行  日:2003年12月29日(月)
  発行部数 :
  発行回数 :毎週月曜日発行
  発       行:足立明穂
        http://www.livelovelink.com/adachi/
                  akiho@momotarou.com
   編       集:石谷操(りぶらぶりんくドットコム)
                 http://www.livelovelink.com/
                  misao@livelovelink.com 
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