━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□ 週刊 ITビジネスを”相手ビジネス”にするために □■
── http://www.livelovelink.com/adachi/ ─────────────
VOL:033
発行:足立明穂
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みさお@編集人です。
この連休中に成人式をお迎えの皆様、おめでとうございます。
お仕事がスタートして一週間、ウォーミングアップの時間も
なく、いきなりフルスピードでハードワークをこなしている
皆様、この連休に少しはお休みできましたか?
今年もなんだかんだでやっぱりこの業界、忙しい毎日になり
そうですが、身体に気をつけて、がんばっていきましょう!
さて今日は、"早い、安い、24時間"がウリのIT系情報サービス
において、もっとこう、従来の”人間くさい”というのかな、
そんなサービスを考えてはどうか、というお話。
人間くさいっていうのは、ある意味でそれなりに”ムダ”も
あり、そのムダが実は心や暮らしを豊かにする、ってことも
あるわけで。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■楽しみを持続させるITサービス■
足立明穂
─────────────────────────────────
以前、インターネットでのチケット予約の話を書いたが、ここ
数年のサービスを見ていると、とにかく、”早い、安い、24時間”
が便利なサービスということになっているように見える。しかし、
サービスとは、それだけではない。楽しみを持続させるITという
ものも考えてはどうだろうか?
例えば、クリスマスや誕生日などの記念日に届けてくれる
サービスや、占いなど毎日、あるいは、毎月の情報が変わるもの。
こういうのは、その日までの楽しみがある。また、注文した商品
が届くまでの楽しみや、旅行などの日までのわくわくしている
時間を楽しむなどのこともある。
こういったことをITを使ってサービスとして盛り上げる演出が
できないものかと思う。何も、どこかの牛丼屋のように”美味い、
安い、早い”だけが売りではない。ここに来て、ファースト・
フードではなく、スロー・フードという言葉が出てきてることを
見ても、やはり、早いことが好いことではないのである。
自分でも怖くなることがあるのだが、早く目的を達成できること
に慣れてくると、待つことが非常に苦痛になってくる自分がいる
ことに気づく。5分、10分の待ち時間をもったいないと思うよう
になるし、食事している時間がもったいないと思うようになるので
ある。常に本を持ち歩いて細切れの時間を使って読んでいたり、
食事も仕事の話をしながら食べるなど、なんとも嫌なことになって
いると気がつくとぞっとする。
食事を楽しむとか、電車をぼーっと待つということが出来なく
なっているのである。最近では、バス停でも、後何分で来るとか、
信号機も信号が変わるまでの待ち時間を表示するようなものもあり、
さらには、携帯電話の相手が出るまでに音楽を流すサービスまで
登場した。いやはや、待つことに慣れていない人が多いことに驚く。
ポストペットというソフトをご存知だろうか? 爆発的に流行った
のだが、メールのツールで、動物のキャラクターがメールを運んで
くれるのである。しかし、そのペットは1匹しか飼えないので、
1通運んだら、そのペットが戻ってくるまでは、次のメールを出せ
ない。また、ペットの機嫌が悪いとメールを運んでくれなかったり
する。さらに、そのペットが日記として、メールを出したり、よく
やり取りする相手に、勝手にメールを出したりと、実によくできている。
自分の思い通りにコミュニケーションが取れないことが、逆に人気の
原因になったようだ。あるカップルは、喧嘩してしばらくお互いに
連絡をしていないと、ペットがメールを勝手に送り、それがきっかけに
なって、仲直りしたなどというパソコンやインターネットとは相容れ
ないような話もあったりする。
そもそも、日本の文化・伝統では、長い年月を経て完成するものも
多い。宮大工などは、その典型である。何十年、何百年先を考えながら
宮大工は柱を立て、屋根を乗せる。そして、百年後、二百年後にも
美を表現できる建物として作る。今、筆者は京都で仕事をしていると
いうこともあってか、そういう文化・伝統の考え方、楽しみ方をITに
取り入れることはできないものかと思うことがある。
この辺で、もう少しゆったりと楽しめるサービスや商品というもの
をITを使って考えてみてはどうだろうか?
足立明穂 (あだち あきほ)
※このコラムの著作権は足立 明穂に属します。
本人に許可なく転載、転用等をすることを禁じます。
【著者プロファイル】
足立明穂 (あだち あきほ)
1962年、京都で生れる。神戸で育ち、社会人になってからは、関東
で生活していたが、現在は、京都に在住。1992年に米国カルフォル
ニアに出向し、インターネットに触れる。その大きな可能性に衝撃
を受け、それ以来、インターネット関連のビジネスに従事。
プロバイダーの立ち上げ、Webコンテンツビジネス、インターネット
での動画配信、ポータルサイト構築・運営などを経験。
現在、これらの経験を活かし、インターネットビジネスでの成功の
方程式を模索中。また、システム監査を目指して勉強中。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記■
大阪人は基本的にイラチです。
信号は常に反対側を確認して、それが赤になればとっとと
渡りますし、自分が渡る信号が赤でも、反対側がまだ赤の
場合は「それいけ!」と渡ります。
エスカレーターは基本的に駆け上がり下りるもの。立ち食い
そばが流行るのもイラチの多さゆえ。これは"商売人の町"
としてはぐくまれた文化です。
かと思うと、商売の上で、交わされる会話には、おだやかな
余裕があります。これを"間"と呼びますが、この"間"によって
言いにくいことも"すっ"と言ってのけ、商売を円滑にまわして
いくわけです。これも"商売人の町"として積み上げられてきた
文化です。
(他所の方に聞いたところ、大阪の人はにこにこしてやさしい
言い回しで、実はとんでもなくえげつないことをスッと
言ってしまうのだそうです。なるほど、言い得て妙です。)
"ITの世界"は、現在まだ"文明形成中"で"文化"として成熟する
にはもう少し時間がかかるでしょう。今のままいけば、ゼロイチ
の思考がそのまま文化の基盤になり、利用する人たちの思考や
生活にもその影響が出てきます。それはもしかしたらものすごく
余裕のない、コンピューターの集積回路のような世界をつくって
しまうのではないか、と時々ふっと思ったりします。
(みさお@編集人)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【週刊ITビジネスを”相手ビジネス”にするために VOL:033】
発 行 日:2004年1月13日(火)
発行部数 :
発行回数 :毎週月曜日発行
発 行:足立明穂
http://www.livelovelink.com/adachi/
akiho@momotarou.com
編 集:石谷操(りぶらぶりんくドットコム)
http://www.livelovelink.com/
misao@livelovelink.com
------------------------------------------------------------------
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』
を利用して発行しています。
■まぐまぐ : http://www.mag2.com/
■マガジンID: 0000110773
※このマガジンに対するレスポンスは、E-mailで
・コラムに関して→著者・足立明穂 akiho@momotarou.com
・メルマガ全体に関して→編集者・石谷操 misao@livelovelink.com
までお送り下さい。
------------------------------------------------------------------
※このメールマガジンによって第三者が受けた、いかなる損害に
ついても、発行者は責任を負うものではありません。
※著作権に関して明記されているものに関しては本人の許可なく
転載、転用等をすることを禁じます。
「週刊ITビジネスを"相手ビジネス"にするために」034号へ
|