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■ベンチャーミーティングアットKRPリポート(2000.8.29 UP DATA)
DATA:2000.8.25 京都リサーチパーク
REPORT & PHOTO : Lucyみさお(りぶらぶりんくドットコム)

8月25日(金)(株)ディーブレイン証券関西主催、(株)京都リサーチパーク協力の「ベンチャーミーティングアットKRP」が京都リサーチパークで開催されました。今回はここで行われた学生ベンチャー達のビジネスプラン発表会のレポート、そしてお約束の突撃インタビューをお届けしたいと思います。


■学生ベンチャービジネスプラン発表会

1,有限会社クリプトワンソフト

有限会社クリプトワンソフトは今年3月に立ち上がったばかりのベンチャー企業だ。代表の渡辺氏を含む技術部門の社員全員が大阪大学の大学院生である。今回はキャラメッセージという新しいコミュニケーションソフトによる、ビジネスプランを発表した。
キャラメッセージはメールで送ったキャラクターが相手のデスクトップ上に現れ、吹き出しでメッセージが表現されるという新しい形のメールコミュニケーションソフトだ。キャラクターには感情の基本となるいくつかの動作が与えられ、相手のデスクトップでその動きが再現される。キャラクターを使ったメールソフトとしてはポストペットが有名だが、キャラメッセージはデスクトップ上でキャラクタが動作することや、キャラクターの新規追加が可能で無限にユーザーに提供できることが大きな違いであり、何よりの魅力だろう。
このソフトに基づいて計画されるビジネススキームは大きく分けて以下の2つになる。
一つはキャラメッセージを広告媒体として用いた新しい形の企業広告。
もう一つはソフトの販売である。
キャラメッセージを広告媒体として用いることの強みは何と言っても、広告を発信する企業にとってイメージキャラクター等を利用した表現の枠が広がるという事である。魅力あるキャラクターを生み出せればそこには大きな効果が期待できる。キャラクターの発するメッセージをWEBブラウザと連携させることでナビゲーションのような役割も果たすことが可能だ。
これらのサービスを可能にするにはまず、ソフトの普及が一番の課題だが、まずは、雑誌等の紹介記事や付録のCD-ROMに収録することから始めて行きたいとし、年間50万ユーザー獲得を目指す。

2,Dre@m net (ドリームネット)

ドリームネットは決して利益だけを目的とするのではなく、どれだけ利益を社会に対して還元することができるか、という大きな目的意識を持って立ち上がった学生ベンチャーだ。
現在計画しているサービスは、京都の学生専用にウェブ上に一大コミュニティを形成し、テーマ別グループウェアやコミュニティごとのイベント企画など、様々なサービスを提供することで、ひいては、参加する学生に夢を実現する為のチャンスを提供していく。
これらの運営に必要な収益は、自動車教習所や英会話教室等の斡旋、取り次ぎ手数料、マーケティングリサーチ、アンケート業務の代行、広告収入等で上げて行く。広告に関してはWEBだけでなく、ビラ等のアナログ媒体も視野に入れている。
そして最終的に計上される利益は奨励金として社会に還元していく。
現在彼らは、この企画を持って、学生コンソーシアムの認可を受け、また財団法人高度技術研究所ASTEMが主催した学生ベンチャー奨励金コンテストで最優秀にあたる奨励金も得ている。
「すべての夢をかなえる第一歩でありたい。」
彼らの掲げるこのコンセプトに共感を抱く学生は少なくない。一番の強みは何と言ってもこのコンセプトだろう。

3,株式会社ネットバード

ネットバードは「企業と消費者を繋ぐ電子伝書鳩」というコンセプトの元、立命館大学の学生や大学院生達を中心に、この4月に立ち上がった。現在、東京在住の投資家(エンジェル)に資金、営業面で全面的支援を受けると共に、立命館大学からは設備面で、また同行の教授陣からもアドバイス等の支援を受けている。
現在の事業の核となるのは会員数一万名を有する会員制コミュニケーションサイトの運営であり、その会員を対象としたアンケート結果に基づく、マーケティングリサーチ等を収益の柱としている。
彼らの強みは、「会員を有することによる迅速なアンケート調査」と、「アンケート自動設計、自動集計プログラム」による「スピード」であり、またそれらを「多変量解析」という新しい分析手法を用いることで、きめ細やかに、そして具体的に施策提言が可能である、という事である。但し、この「多変量解析」という手法の有効性について、このプレゼンテーションでは説明されなかった為(実例がなかった)、今後の実例に基づく説得を期待したい。
マーケティングサポートの料金体制は標準で80万円〜200万円。
簡単なものならば発注から最短3日、フルオプションでも2週間程度で納品が可能ということだ。
現段階での受注実績は立命館大学がほとんどだが、その実績を元にして今後は広くクライアントを求めていく予定で、既に数社との契約が交わされる見込みである。


■Lucyみさおの突撃インタビュー

1)ドリームネットのYさんに聞きました。

Q1:ビジネス立ち上げに至ったキッカケは?
A1:私達は奨励金を受けている。それを受ける際に情報が手に入らずに困った経験から必要な情報がちゃんと手に入るネットワークを作りたいと思った。何をするにしてもお金は大切。ドリームネットが利益を奨励金という形で還元するのは自分達のそういった経験から。
Q2:御社の事業の一番いいところは?
A2:利益を還元する仕組みがあること。奨励金も含めて、あと一歩を踏み出すハードを提供していく。
Q3:今、事業をしていて一番楽しいことは?
A3:事務所ができた(デスクが2台しかない小さなスペース((^^;;;)のでいつもスタッフ皆で寄ってわいわいやれるようになった。
Q4:今、事業をしていて一番の問題点と思われることは?  
A4:学生ゆえに様々な面でスキルが足りない。事業経験のあるスタッフがいないということ。
Q5:将来どうありたいか。
A5:事業を成功させるとともに、ブランドイメージもちゃんと構築したい。

2)ネットバードのNさんに聞きました。

Q1:ビジネス立ち上げに至ったキッカケは?
A1:もともと代表が起業を目指していて、ビジネスプランを何度も何度も投資家にプレゼンテーションしていた。漸くOKが出て1000万円の出資を受けることができたのをキッカケに立ち上げた。
Q2:御社の事業の一番いいところは?
A2:マーケティング。安く早く使えるデータをはじき出すことが可能。クイズ広告ではバナーの中身に自分達で責任を持てる。
Q3:今、事業をしていて一番楽しいことは?
A3:学生だからできる事が多くある。可能性はどんどん広がっている。学生だから教授達と一緒にできることも多い。
Q4:今、事業をしていて一番の問題点と思われることは?  
A4:学生故に気がゆるんでいるなあ、と思う時がある。
Q5:将来どうありたいか。
A5:今の会社を続けていきたい。自分は大学院でコンピューターネットワークを研究している。研究している成果が事業で確かめられる。成功するまで続けて行きたい。
■取材裏話

何故、今回こういった場で学生ベンチャーを紹介したのか?京都リサーチパーク(株)ベンチャーインキュベーションプロジェクトの定藤部長は
「学生は元気があっていい。彼らを紹介することが刺激剤になる」
という。
学生を紹介することで、普段は起業家や投資家が集まるこのベンチャーミーティングの場に学生の姿が目立った。これは素晴らしい事だと思う。
学生は元気だ。やる気もある。しかし、いざ何かを始めようとした時、経験の無さによる壁にぶつかる。そんな時、経験豊富な社会人との交流が彼らの壁をうち破るキッカケになる。学生の中にいて、ある程度スキルアップした彼らは自然と「社会」の中に入ってくる。そのキッカケとなる場がもっと多く存在すればそこから生まれる何かもあるだろう。
ビットバレー形式の「とにかく集まる」という場所もいいが、今回のようなセミナー形式で同じ話題を共有した上で交流の場を設けた方が交流会に不慣れな学生達もキッカケを作りやすい。もう少し交流会費が安いか、もしくは、学割などを用意して学生達も交流の場に参加しやすいようになればもっといいと思う。
交流が深まり、やがて学生だとか社会人だとか、そんな枠を越えて、多くのベンチャー企業が生まれる可能性に期待する。

Lucyみさお

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