*** Lucyみさおの逃亡日記インド編:Misao's First India Report ***
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【Misao's First India Report(32)】
=Your name in Kanji in India=
DATE:2001.08.14 Hyderabad
REPORT&PHOTO:石谷みさお(りぶらぶりんくドットコム)


「さあさあ、どちらさんも寄ってらっしゃい見てらっしゃい。」
とは言わなかったが、中身は似たようなもの。
会議室に集まったG社スタッフの前でこれからほんの小さなセレモニーをすることを伝える相棒はとても楽しそうで、見ていてこちらが恥ずかしい。
「サンフランシスコで大人気だった漢字パフォーマンス!定価1ドルのこのサービスを今回、皆様に限りなんとフリー!フリーでプレゼントさせていただきます。さあ、よってらっしゃい、みてらっしゃい!」
とも言わなかったが、まあ、似たようなことを言い、いよいよYour name in Kanji がスタートした。  
250以上の音と文字を持つクルド語、そしてヒンディー、英語、と、生まれた時からバイリンガルのインド人スタッフ達。そんな彼らにとっても、やはり漢字は非常に不思議な文字のようで、一人のスタッフが私の手元を見て問いかける。
「あなたはそんなに多く "KANJI" を知っているのですか?」
「知らない。でも辞書があるから大丈夫です。」

インド人の名前は長い。とにかく長い。けれど今回は、普段皆が書いたり呼んだりしている短縮した名前を漢字にすることにする。さすがに50音にして10以上になるものは難しい。

しかし緊張する。
サンフランシスコでは、一見さんばかりを相手にしていた。責任などどこにもない。文句を言われる前に逃げればいい。かなりウソくさい説明もした。というか、説明はそのほとんどがやばかった。しかし、今回はそうはいかない。相手は今までもそしてこれからも、長い時間を付き合っていく可能性がある。
一字一句、それぞれの意味を選びながら、扇型の和紙に名前を書いていく。
その姿を皆、黙って真剣に見つめている。
一枚も失敗できない。それは失礼になる。
ほんの一瞬の緊張の後、相棒が相変わらずの笑顔でその意味を説明し、日本から持ってきたプレゼントを手渡す。その間だけは緊張が途切れ和やかな空気にほっとする。そしてまた、緊張の中で書く。
10枚も書いたかどうか。
時間がとても長く感じた。

石谷みさお(いしたにみさお)


※サンフランシスコの件は 【Lucyみさおの逃亡日記 ”Make the money”】 をご覧ください。
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