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■メールマガジン「Lucyみさおの逃亡日記タイ・バンコック編」に関して
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■Lucyみさおの逃亡日記タイ・バンコック編 NO:12 学習能力■
随分と腹が減っていた。エメラルド寺院に入る前に何か食おうとあたりを模索する。が、この界隈に飯屋はない。屋台は外国人観光客向けのバカ高いみやげ物や飲み物だけ。仕方なしにコーラを買って道路の脇に座り込み、苦手な甘い炭酸にゲフゲフいいながら腹に流し込む。水より”持ち”はいい。

朝6時半にチキン入りのフォーを食ったきりだった。”アジアンモーニング”の文字を指差し”シーフード””ライス”と言ったらそれが出てきた。だから食った。大嫌いなコリアンダーも食った。汁まで全部平らげた。

日本にいるとき、決してコリアンダーは食わない。3年前アメリカで食ったフォーは、スープを一口すすって後は残した。ここにいる間は全部食う。土地の食い物には、その土地で過ごすために必要な栄養がある。

リュックに入れてきたペットボトルの水は湯のようになっている。コーラを飲んだ後、それで口をすすぎ、手を洗い、頭をぬらした。すぐ近くに、トゥクトゥクが何台か連なって停まっている。運転手 たちは観光客に声をかける。

「決してトゥクトゥクに乗ってはだめよ。」

ホテルを出る時、カウンターの女性にそう言われた。なぜかはわからない。ぼったくられるのか、さらわれるのか。まあ、一人だし、いろいろ危ないからだろう。大丈夫。声をかけられても、断る術は身についている。過去の経験から学んでいる。
うははは、どっからでもかかってきなさい!

道路を挟んだところにエメラルド寺院の塔がキラキラ光っている。世界中から集まった観光客が吸い込まれるように門の中へ入っていく。

私はまだ道路に座ったまま、炭酸に喉をゲプゲプ言わせ、それを眺めている。いつトゥクトゥクの運転手たちに声をかけられるか、心の底でほんの少し期待もしている。しかし、誰一人として、私には声をかけない。

彼らもまた、過去の経験から、ぼったくれる奴とそうでない奴を見極める術を身に付けている。

NO:13 祈りの姿
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