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■メールマガジン「Lucyみさおの逃亡日記番外編ベトナム・ハノイ-サパ編」に関して
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■Lucyみさおの逃亡日記番外編ベトナム・ハノイ-サパ編 NO:5 腹が減っては■
ホアンエキム湖でハノイ地図を買い、好好爺としたベトナム人おじいさんの隣に腰掛け、ベトナム語表記のそれと日本語のガイドブックを照らし合わせる。

地図はやはり一枚ですべてが見渡せるものがいい。今日行けそうな場所を地図に日本語で書き込み、だいたいの距離を確認する。迷子にさえならなければ徒歩で十分に周れる距離。ホテルの位置と現在地だけ押さえておけば、後はなんとかなる。

コムツカシイ顔をしてまるで新聞を読むように大きく地図を開いて眺めていると、隣で一服していたおじいさんがにこにこ顔で、「やっぱん?」と話しかけてくる。
「うん、やっぱん。」「やっぱーん、やっぱーん。」「わはははは。」

なんとも気のいいおじいさんで、ベトナム語で色々話しかけてくれるのだが、こちとら皆目わからない。首を曲げたり、振ったりしながら、二人で「やっぱん」「やっぱん」「うはははは」を繰り返した後、このおじいさんに水上人形劇の場所を教えてもらい、私は無事、今夜のチケットを確保した。

その後は、玉山祠、ハノイ大聖堂、文廟、一柱寺、そしてホーチミン廟を歩いてはしごする。たいした距離はない。町は安全。歩くたびに声をかけて来るバイクタクシーはツン!と無視。断っても断っても英語で追いかけてくるしつこい奴には「あいきゃんとすぴーくいんぐりっしゅ!」と切り返し、すさまじいバイクの波をひょいひょいひょいと危機一髪で潜り抜け、気付いた頃には迷子になっていた。

ホーチミン廟で休憩した後、随分と腹が減って、飯が食える場所を探して歩いた。屋台のパンでも何でもいい。水も飲みたい。空腹に負けて闇雲に食い物を求めてさ迷ったのが災いした。気がつけば私は、風呂の浴槽だの、便器だの、そういう工業製品ばかりを扱う店が連なる大きな広い通りに出ていた。

こんなもん食えるかい!

いったい、どないすんねん。
ウチはベトナムに便器買いに来たんとちゃうぞ。

こうなったら、タクシー捕まえて、ホアンエキム湖に戻るしかない。しかし、難儀なことに、流しのタクシーなど全く走っていない。こんなときに限って、バイクタクシーすら見当たらない。そしてこの国では英語も日本語も通じない。道を尋ねることすらできない。

まさかこのまま、ホテルに戻ることすらできへんようになるんとちゃうか。目の前に懐かしいINAXやTOTOの看板や商品が見える。大阪で時折打ち合わせをするその「看板背負った営業マン」の顔まで思い浮かんで来る。

ひもじい、ひもじい、なんやさみしい。

アカン!弱気になったらアカン!とにかく何か食って、何でもええから食って、腹膨らませて、どないしたらええか考えよう。

幸いなことに小さなスーパーマーケットが近くにある。私はそこで、一番安いパンと水を買い、そして入り口に出ていた屋台で、ほかほかにゆでたとうもろこしも買い、浴槽や便器を眺めながら、それをむさぼり食った。
店員や、周囲にタムロしている人達がなんとも怪訝そうな顔で私を眺めている。しかし、そんなもん知ったこっちゃない。

腹が膨れれば足は動く。
とにかくこの通りをまっすぐ進もう。
きっとどこかでタクシーは拾える。

私は迷子の記念と「看板背負った営業マン」へのお土産に、その浴槽や便器の写真を撮り、パンの袋を抱えてがつがつとそれをむさぼり食いながら、とにかく通りをまっすぐに進んだ。


■玉山祠■
ホアンエキム湖に浮かぶ祠。
創建13世紀。現在の祠は1865年建立。
ここから見るホアンエキム湖の眺めがすばらしい。
2000ドン(2004年3月)。
■ハノイ大聖堂■
ぜひ聖堂内に入ってゆっくりとステンドグラスなど見て欲しい場所。
私が行ったときは、おばあさん数人が祈りをささげていた。
神聖な場所なので、出来れば撮影は控えたい。

■文廟■
美しいお庭と美しいたたずまい。
いい場所です。
2000ドン(2004年3月)。

■一柱寺■
ハノイのシンボルとして、切手の図柄にもなっているお寺。
お寺というよりは小さな祠というかんじ。


■ホーチミン廟■
私が見たハノイの中で、一番威厳を感じた場所。
何もない。ただ、廟があるだけ。だが、ハノイに行ったら、ぜひ訪れて欲しい場所。


■やっぱん■
日本か日本人のことか、どうやら、そういう意味らしい。

NO:6 とぅだら VS わんだら



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