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■メールマガジン「Lucyみさおの逃亡日記番外編ベトナム・ハノイ-サパ編」に関して
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■Lucyみさおの逃亡日記番外編ベトナム・ハノイ-サパ編 NO:11 霧■
 サパの町は霧に包まれている。
こんな不思議な光景を私は見たことがない。
 
歩いているのはまるで忍者のような、藍色に染めたシャツとスカート、そして足首から膝下にまで布をくるくると巻いた、不思議な民族服姿の黒モン族の女、子供、そして奇妙に数が少なく地味な男たち。

深い霧の中、5m先は見えない。ただ、バイクのヘッドライトが時折光り、それとなく、道をあけるように促す。

足元もおぼつかない中、市場を通り過ぎ、坂を上って、町はずれにあるハムロンヶ丘へ向かった。この町の人々は普通に通り過ぎる入り口のゲートで、観光客の私はそこへ入るための金を支払う。

ハムロンヶ丘は森の中の自然公園だ。足元はちゃんと散策用の道ができており、なんら問題はない。しかし、相変わらず深い霧で前が見えない。標識は読めない。

霧の中、歩くごとに突如として不思議な形をした大きな岩や霧の中に浮かぶ一面の黄色い花畑が現れる。どこからともなく、人の話し声や笑う声が聞こえる。けれど、姿は見えない。

いったい、私は今、どこを歩いているんだろう。こんな深い霧の中では、入り口でもらった絵地図すら何の役にもたたない。ただ、足元につくられた道に沿って行くしかない。奇妙で不思議な感覚と霧に包まれながら、私はただただ、シャッターを切り、森の奥へと向かった。

どこからともなく、若い女の子と男の子の沢山の楽しそうな声が聞こえる。笛の音が聞こえ、それが止めば笑い声、話し声となり、また笛の音に変る。いったいあれはどこから聞こえてくるのか。

方向がつかめないままに、ただ、私は歩いた。そして、ふと、今まで聞こえていた声や音が途切れた瞬間、霧の中に浮かぶわらびの群生する野原が目の前に広がった。大人の膝ほどまでもある背高いわらびの、やわらかく丸まったその先端に雫が光っている。そのあまりの美しさにシャッターを切るのも忘れ、雫を指先でそっと落とすと、突然また、あの楽しそうな笑い声が聞こえはじめた。  


■サパ■

【ロケーション】
・ハノイの北西350km
・中国雲南省との国境付近にあるホアンリエンソン山脈中の海抜1650mの山岳地にある小さな町。

【アクセス】
・ハノイから中国との国境の町、ラオカイまで列車で8〜10時間バスだともう少しかかります。そこから35km、車で2時間程度。

【アバウトサパ】

サパはフランス統治時代にフランス人の避暑地として開発された町です。SAPAとは、もともと中国語で、砂の町(SA(Sand)PA(town))という意味。標高は1650m。非常に景観のよい場所として、昔から有名で、フランス人には「Tonkinese Alps」と呼ばれていました。

サパがヨーロッパ人に知れるようになったのは、1918年、イエズス会の宣教師がこの地を訪れたのがきっかけです。そこから入植が始まり、1932年には、避暑地としての開発がスタート。ホテルや教会はもとより、水力発電所や飛行場なども建設され、最盛期には200もの別荘があったようです。 

1945年に、サパはベトナムに統治され、その後、1979年に武装したベトナムレジスタンス勢力により、たった二週間で、ほとんどすべての施設を破壊されます。残ったのはたった10ほどの建物。教会は今もサパのシンボルとして残っています。

ベトナムが海外に門戸を開いた1990年以降、この地の美しさは広く知られるところとなり、多くの観光客が訪れます。

ベトナムと中国国境の山岳地域には多くの少数民族が暮らしています。サパ近郊に定住しているのは黒モン族、ダオ族など。

訪れるなら夏がベスト。この間はとても過ごしやすく自然も美しい(ホテルスタッフ談)。冬はずっと霧に包まれ、とても寒いようです。私の行った三月下旬はまだまだ冬から春へと移る途中。6月以降8月頃までがベストでしょう。しかし、あの霧の中の風景は、冬ならではの美しさでもあったでしょう。

近郊には多くのトレッキングスポットがあり、多くのホテルでツアーアレンジが可能です。

※標高・距離・歴史上の数値、年代他に関しては、「SAPA - Leigh Stubblefield」に基づき記しています。
 
【参考資料】
SAPA - Leigh Stubblefield -: Quang Trung (Vietnam)
Vietnam explore the legend :Vietnam National Administration of tourisum(Vietnam)
地球の歩き方:(株)ダイヤモンド社

NO:12 サパの夜



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