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■メールマガジン「Lucyみさおの逃亡日記番外編ベトナム・ハノイ-サパ編」に関して
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■Lucyみさおの逃亡日記番外編ベトナム・ハノイ-サパ編 NO:19 オペラハウス■
仮眠をとってシャワーを浴び街に出た。
せっかくハノイにいるのだから、ちょっとはオシャレなこともしてみたい。
サパとバックハーの旅で泥んこになったジーンズと靴のまま、私はオペラハウスへ今夜のチケットをとりに向かった。

旧市街の建物とは全く違う、フランス式の豪華で美しい劇場。
もしチケットを取れたら、安いアオザイなど買って、ちょっとオシャレにタクシーで乗り付けるのもいい。期待はぐんぐん膨らんでいく。

しかし、チケット売り場に人はいない。
裏口にまわり、そこにいたおっちゃんに今夜のチケット欲しいねんけど、どないしたらええ?と聞いた。おっちゃんはたどたどしい英語で、夜7時に、もっぺんおいで、と言う。その言葉に頷いた後、私はチャンティエン通りにあるデパートや本屋でお土産を買い、ホテルへ戻った。

寝不足のせいか、それとも、高地の旅から戻ったからか、どうにもこうにも頭が痛い。アスピリンを飲んでベッド横になり、うとうとしながら、今日明日の予定を考える。

バックハーへの目的は果たした。その後の予定はまったくない。あと一日半、残された時間は充分過ぎるほどにある。このままベッドでうとうとするか、明日は一日、ハノイでぼんやり過ごすか?

そんなもったいないことしてられるかい!
することはなんぼでもある。
まだ旧市街の写真も撮ってない。夜のハノイも撮ってない。
頭痛なんかそのうち治るわい!

私はベッドから飛び起きて顔を洗い、ずきずきする頭を押さえながら明日の香寺へのツアーをブッキングし、夕暮れ間近のハノイの町へ飛び出した。

ホアンエキム湖の北、旧市街には多くの面白い店が並んでいる。
市街中心部がどんどん「普通」の都市へと変化を遂げる中で、唯一、ベトナムらしさを残している。私は地図も見ず、うろうろと歩き回り、そしてやっぱり迷子になった。

夜6時、そろそろオペラハウスへ行かなくてはならない。
私は自らバイクタクシーを捕まえ、オペラハウスへ行ってほしいと告げた。ドライバーは理解しない。私も、オペラハウスの写真が載ったガイドブックを持っていなかった。仕方ない。メモ帳にウソ八百の英語で「OPELA HOUSE」と書いて見せる。敵もさるもの。周囲にいたドライバー数人でそれを読む"フリ"をし、わかった"フリ"をし、30.000ドンをふっかけ、私に15.000ドンまで値切られ、とにかくバイクタクシーは出発した。

途中、ドライバーは何度も何度も「マネーマネー」といいながら、片手を上げ、親指と人差し指をこすりあわせて見せる。ほんなもん、先に払うてたまるかい。私はその都度「オペラハウス!」と大声で言い返した。
 
ほどなくして、バイクタクシーは、全く見当違いの路地に停まった。
「何してんねん?ここオペラハウスちゃうやんか?」
私はバイクのバックシートに座ったまま、ドライバーにイチャモンをつける。どうやら、ドライバーはさっぱり場所がわからず(正確にはオペラハウスという英語を理解していず)、オマケに私がカネを払わないので無理やり下ろすことも出来ず、目に付いたホテルに聞くため停まったらしい。

私はさっきのメモをドライバーに渡し、バックシートに座ったまま、彼がホテルから戻るのを待った。道行く人がなんとも不思議そうな顔をして通り過ぎる。確かに、汚い格好をしたうら若き日本のオバハンがバイクにまたがっているなど、ここハノイでも、珍しい光景だ。

ほどなくしてドライバーは戻ってきた。ホテルのドアを開け、スタッフがなにやら叫んでいる。とにかく場所はわかったらしい。私たちは路地の一方通行を逆走し、あっというまにオペラハウスに到着した。

エントランスの豪華な階段の前に、見るからに高級そうなアオザイをまとった女性が沢山タムロしている。外国人も多い。ああ、やっぱりオペラハウスなんや。リッチな場所なんや。ここでウチは今夜この泥だらけの格好でオペラを鑑賞するんや。

なんだか嬉しくなって、私はオペラハウスの階段を駆け上がり、チケット売り場のガラスをゴンゴンと思い切りたたいた。

「すんません!すんません!」
「はい、何か御用ですか?」

品のよいとってもきれいな若いお姉さんが窓口で応える。

「今夜のチケット欲しいねん!なんぼ?何時から?」

私は場違いな自分の格好も忘れてまくしたてた。
オペラや。今夜生まれて初めて、それもハノイで、オペラが見れるんや!
いやおうなしに気分は高揚する。心うきうきときめきどきどき。
私は虎の子ドル紙幣を財布から取り出した。

「ああ、ごめんなさい。」
「え?」
「今日はダメなんです。」
「あかんて?なんで?売り切れ?それとも、プログラムがないん?」
「いいえ。」

いいえ、て、ほな何で?ウチの格好が汚いから?そんな悲しいこといわんといてえな。そこを何とか。

「ごめんなさい。今日は招待客だけなんです。」

・・・・・。

なるほど。道理で、あんな綺麗な格好したレディばっかりなはずや。
私はすべてを理解し、とぼとぼとオペラハウスの階段を下りた。
街は既に日が暮れ、ライトアップされたオペラハウスはまばゆいほどに美しく輝いている。

「こんなこともあるわい!」

やがて雨がしとしとと降り出した。 

■ハノイオペラハウス■
正確には「OPERA HOUSE」です。
「OPELA HOUSE」はスペルミス。
しかし、私のメモにはしっかり証拠が残っています(^0^)。

正式名称は「市劇場/ニャーハット・ロン・タインホー」。
なんせガイドブックを持っていなかったので、こんな不細工なやり取りをしてしまいました。

とにかく、素敵な建築物です。
ハノイの建築物にはフランス統治時代のものも多いのですが、これなどホント、そこだけを見ればハノイにいる気がしない。劇場内に入れなかったのは残念ですが、そこにいたレディの姿を見れたのはメッケモンだったと思います。なんせ身につけているアオザイが、そのへんのウィンドウに飾ってあるのとは全然違う。

レディの内側からにじみ出る気品と最高級のアオザイのマッチングはもう別世界。彼女らがライトアップされたオペラハウスのエントランスで歓談する姿はため息が出るほど素敵でした。

■本屋■
ホアンエキム湖の南東、チャンティエン通りはハノイの本屋街。
そこそこ大きな書店はじめ、路地に店を出しているような本屋もあります。本好きにはたまらない場所。

■デパート■
簡単なお土産はデパートがおすすめ。 
取引先へまとめてお菓子を買うなんて場合はスーパーマーケットが便利です。
私が利用したデパートは本屋街にあるチャンティエン・プラザ。
高価な民芸品はもちろん、流行のお洋服、そして、4階のスーパーマーケットでは、現地の食品が豊富に品揃えされていて、手ごろな値段で手に入ります。
  
NO:20 香寺



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